その「自己嫌悪」、人間関係にも影響してるかも?

あなたは今、こんな風に感じていませんか?
- 自分の欠点ばかりに目がいってしまい、なかなか好きになれない
- 完璧でない自分は価値がないと感じてしまう
- 人と話していると、相手が自分を嫌っているような気がする
- 褒められても素直に喜べず、裏があるのではと疑ってしまう
この記事では、「自分が嫌いな人は、相手もこちらのことを嫌いではないか?」という疑問にお答えします。
残念ながら、自分自身が嫌いな人は、相手からも嫌われてしまうことが多いんです。なぜなら、『自分が嫌いだ』という自分の中での思い込みや、それから来る自信のなさ、不安といったネードが、無意識のうちに相手にも伝わってしまうからです。
心理学では「自己評価の一貫性」といった概念があり、人は自分のセルフイメージに合わせて行動し、その行動が他者の反応を引き出し、結果として自分のセルフイメージを強化するというサイクルがあります。あなたが自分を嫌いだと感じていると、それが態度や表情、話し方にも現れてしまい、「この人は自分に自信がないんだな」「何か隠しているのかな」といった印象を相手に与えてしまうことがあります。そうすると、相手も「あなた自身ですら好きになれない人を、私も好きになれないよ」と、心の中で無意識のうちに感じてしまうことがあるんです。
要するに、自分を好きになれないと、相手からもこちらを好きになってもらえません。
特に、アダルトチルドレンと呼ばれる人々は、この「自分が嫌い」という感覚を強く抱えていることがよくあります。彼らは幼少期に、親から十分な愛情や承認を得られなかったり、条件付きの愛情しか受けられなかったりした経験から、「ありのままの自分ではダメだ」「愛される価値がない」といった誤った信念を抱きやすくなります。これが大人になっても自己肯定感の低さにつながり、自分を嫌いになってしまう原因となるのです。
この記事では、相手から好かれようとする前に、まずは『自分を好きになる方法』をご紹介します。この記事を読み終えれば、自分が嫌いという理由で相手から嫌われなくなるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
なぜ「自分が嫌い」だと人からも嫌われると感じるのか?自己嫌悪と人間関係の悪循環
自分自身を嫌いな人がいくら相手に好かれようと努力しても、なかなか相手に好きになってもらえません。人から好かれたい、喜ばれるような存在になりたいという根本的な欲求は誰しも持っています。
では、自分が嫌いな人が相手から好かれるためには、どうすればいいのでしょうか?
答えは簡単で、自分が嫌いだという状態を克服してしまえばいいのです。答えそのものは簡単ですが、自分が嫌いだという思い込みを長年抱き続けているので、この状態を克服することは決して簡単ではありません。例えるなら、もともと嫌いだった人を好きになるにはものすごくエネルギーが必要なんですよね。もともと嫌いだった人を大好きになるというのはなかなか大変です。
アダルトチルドレンの場合、この自己嫌悪の根は深く、幼少期の経験によって形成された強固な思い込みであることが多いです。そのため、「頑張って好きになろう」と無理をしても、かえって疲れてしまうことがあります。
まずは、自分が嫌いでも無理に好きになろうとせずに、そのままの自分を受け入れるだけで大丈夫です。
自己嫌悪から抜け出す第一歩:「あるがまま」の自分を受け入れる
自分が好きか嫌いかはひとまず脇に置いておいて、まずは自分のことをあるがまま受け入れることをおすすめします。
自分が嫌いでも好きでも自由だけど、良いところも悪いところも全部ひっくるめて受け入れると、相手から嫌われなくなります。なぜなら、良くも悪くも自分を受け入れている人は、相手からも受け入れてもらえるからです。
「あ、この人自分のこと受け入れてくれそうだな」という雰囲気が自然と出てきます。これは、あなたが自分を裁かないことで、相手にも「この人なら私を裁かないだろう」という安心感を与えるからです。自分が嫌いであっても、あるがままの自分を受け入れ、そして相手もあるがままを受け入れてあげましょう。
1. 自分の「欠点」は当たり前!完璧主義を手放そう
自分が嫌いな人は、自分の嫌いなところにたくさん焦点が当たっているので、少し考え方を変えてみましょう。なぜなら、自分の嫌いなところが目につけばつくほど、自分が嫌いになるからです。
自分のことが嫌いだと思っているなら、「人間だからできないことが多くて当たり前」くらいに気楽に考えましょう。いくつも欠点があるのが人間なので、完璧主義を捨ててしまいましょう。完璧でないと愛されない、認められないという強迫観念は、特にアダルトチルドレンが抱えやすいものです。この完璧主義を手放すことが、自分を受け入れる大きな一歩になります。
その上で、自分の中で好きなところを少しずつ見つけて上乗せしていくと、緩やかに自分の思い込みは変化していきます。これは、毎日少しずつで良いので、自分の好きなところを見つけていくという地道な作業です。
例えば、「今日は朝ちゃんと起きれた」「誰かの話を聞いてあげられた」「挨拶ができた」など、本当にささいなことでも構いません。それらを「私ってすごい!」「よくやった!」と自分で認めてあげるんです。
これを続けていけば、徐々に自分の思い込みも変化していくのです。不思議なもので、徐々に自分の思い込みが変化していくと、外側の世界も変化していきます。これまで相手から嫌われることが当たり前だった状態から、内面が変化していくにつれて、徐々に相手からも好かれるようになっていきます。これは、あなたが発する雰囲気が変わり、それが相手に伝わるからです。
内面にアプローチすると、外側の世界が変化していくということですね。このように、自分がこれまで長年思い込んできたことを少しずつ書き換えていくという地道な作業が、自分を嫌いな状態から好きになっていくこと、ひいては相手からも好かれるようになることに繋がります。どうせなら相手からも好かれる自分でいるほうが楽しいですから、やってみる価値はあると思いますよ。
2. 「自己肯定感」を育む具体的なステップ
自分を嫌いな状態から好きになるためには、自己肯定感を育むことが不可欠です。自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定し、価値があると感じられる感覚」のことです。
- 小さな成功体験を積み重ねる: 完璧を目指さず、日常の些細な「できた」に注目し、自分を褒めましょう。例えば、「今日は予定通りにゴミが出せた」「笑顔で挨拶ができた」など、どんな小さなことでも構いません。
- 「失敗」を「学び」に変える: 失敗したときに自分を責めるのではなく、「これは次に活かせる経験だ」「新しいことを学んだ」と捉え直す練習をします。
- 他者からの承認を「受け取る」練習をする: 褒められたり、感謝されたりしたときに、素直に「ありがとう」と受け取る練習をしましょう。謙遜しすぎず、相手の好意をそのまま受け取ることで、自己肯定感が高まります。
- ポジティブな言葉遣いを心がける: 自分自身に対して使う言葉、そして他人との会話の中で使う言葉を、意識的にポジティブなものに変えてみましょう。「できない」ではなく「これからできるようになる」、「ダメだ」ではなく「まだ課題がある」といったように。
- 自分を大切にする時間を作る: 好きなことをする、リラックスする、趣味に没頭するなど、自分を甘やかす時間も大切です。自分を大切にすることで、「自分には価値がある」という感覚が育まれます。
3. 「投影」の心理を理解する
心理学には「投影」という概念があります。これは、自分が持っている感情や考えを、無意識のうちに他人も持っていると思い込むことです。
あなたが「自分が嫌い」だと感じていると、その感情を相手に「投影」してしまい、「相手も私を嫌っているに違いない」と感じてしまうことがあります。これは、実際に相手があなたを嫌っているわけではなく、あなたの内側の感情が、外側の世界に映し出されているだけの場合が多いんです。
この投影のメカニズムを理解することで、「相手が私を嫌っている気がする」という感覚が、必ずしも真実ではないと気づくことができます。相手の反応が気になる時は、「これは私の心の投影かもしれないな」と、一旦立ち止まって考えてみましょう。
4. 適切な「境界線」を引く
アダルトチルドレンは、幼少期に適切な境界線を学ぶ機会が少なかったため、他者との間に明確な心の境界線を引くのが苦手な場合があります。そのため、他人の感情や意見に過度に影響され、自分を嫌いになる原因を作ってしまうことがあります。
- 他人の評価がすべてではないと認識する: あなたの価値は、他人の評価で決まるものではありません。
- 「ノー」と言う練習をする: 無理な誘いや、自分がしたくないことには、勇気を出して「ノー」と言ってみましょう。
- 自分の感情を優先する: 他人の感情にばかり気を取られず、まず自分の感情がどう感じているかに耳を傾ける練習をします。
最後に
「自分が嫌いだから、どうせ相手も嫌いなんだ」という思考のループは、本当に苦しいものです。特にアダルトチルドレンのあなたにとって、この自己嫌悪の感情は、深く根付いているかもしれません。
でも、安心してください。自分が嫌いな状態から、少しずつでも自分を好きになっていくことは可能です。そして、自分が自分を受け入れ、愛せるようになると、不思議と外側の世界、つまり人との関係性も変化していきます。
自分が嫌いな人はどういうわけか相手からも嫌われる傾向にあるというのは、あなたが自分のことを好きか嫌いか、すべて自分で決めてしまっている「心の状態」が相手に伝わってしまうからです。
まずは、自分のことを好きか嫌いかという判断を一旦手放し、良いところも悪いところも、ありのままの自分を受け入れることから始めてみましょう。そして、自分の好きなところを少しずつ見つけていく作業を続けていけば、だんだんと自分が好きになっていきます。
どうせなら、相手からも好かれる自分でいるほうが人生は断然楽しいはずです。ここに紹介した方法が、あなたが自分を愛し、より豊かな人間関係を築くための手助けとなることを願っています。