「嫌われたくない」よりも「自分を守る」が大切
「どうしても苦手な人がいるのに、なぜかニコニコしてしまう」
「本当は嫌なのに、合わせてしまって後でどっと疲れる」
そんなふうに感じることはありませんか?
職場、家族、ママ友、近所の人…。距離を取りたくても取れない相手に、つい「いい人」を演じてしまう。そんな自分に、疲れ切ってしまうこともあるでしょう。

自分の心の声なんてまったく無視してましたね
このような傾向は、アダルトチルドレンにとても多く見られるものです。
嫌いな相手にさえ合わせてしまう理由
根っこにあるのは「見捨てられ不安」
アダルトチルドレンの多くは、子どもの頃から「親の顔色をうかがって生きる」経験をしてきました。
その結果、「誰かに嫌われたら、自分には価値がない」と無意識に思い込んでいるケースが少なくありません。
たとえ苦手な人や、自分を軽んじてくる相手であっても、「嫌われたら終わりだ」と感じてしまう。
だから、どんなにしんどくても自分の本音を押し殺し、「いい人」をやめられなくなるのです。
「嫌われないこと」が人生最大のテーマになる
アダルトチルドレンの特徴のひとつに、「他人にどう思われるか」に極端に敏感であることがあります。
これが長く続くと、自分の気持ちよりも「相手が快適に過ごせること」を優先してしまうようになります。
その結果、心が叫んでいても、表情だけは笑顔を貼り付ける。
気が合わない相手にも無理して話を合わせる。
そして帰宅後にぐったりと疲れ、自己嫌悪におちいる——。このような悪循環が起こるのです。
「いい人」をやめるのが怖いあなたへ
「断ること」はわがままではない
「距離を置いたら冷たいと思われるかも」
「嫌な顔をされたらどうしよう…」
そう思うのは自然なことです。でも、心が限界を迎えてしまう前に、"守るべきは他人の評価よりも自分の感情"だということに気づいてほしいのです。
他人の顔色ばかりをうかがい続けていると、自分の本音がわからなくなってしまいます。
そして気がつけば、「何が好きで何が嫌いなのか」「誰といると安心できるのか」すら感じ取れなくなってしまいます。
相手に合わせない=攻撃ではない
距離をとる、話を合わせない、反論する。
これらは決して「相手を傷つける行為」ではありません。
むしろ、自分を大事にするという健全な選択です。
アダルトチルドレンの方にとって、「自分を守る」ことは最初とても勇気が要ることですが、それはあなたが本来持っている「境界線(バウンダリー)」を取り戻す第一歩でもあります。
少しずつ「本当の自分」を出す練習をしよう
「無理に話を合わせない」だけでもOK
全部いきなり変える必要はありません。
最初の一歩は、「本当はしたくないことを、少しだけ断ってみる」ことから。
たとえば…
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嫌いな相手からの誘いを、体調を理由に断る
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愚痴やマウント話に、無理にリアクションしない
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表情を作らず、静かに相槌だけにしてみる
こうした「プチ反抗」でOKなんです。最初はドキドキするかもしれませんが、自分の気持ちに正直に行動したあとのスッキリ感は、きっとあなたの心に新しい安心感を与えてくれます。
自分の中の「正しさ」を信じていい
アダルトチルドレンは、他人の評価を基準に生きてきたぶん、「自分の感覚を信じる力」が弱くなっていることがあります。
でも本当は、あなたの「なんか嫌だな」「今は距離を置きたいな」という直感こそが、あなたの大事な“心のセンサー”です。
「それを信じていいんだ」と思えるようになることが、健やかな人間関係への第一歩なのです。
「嫌いな人に合わせる」癖を手放すために
アダルトチルドレンにとって、「嫌いな人にも合わせてしまう」ことは、生き延びるための知恵でもありました。
でも大人になった今、そのやり方はもう必要ないかもしれません。
本当の意味で「自分を大切にする」ためには、時には誰かに嫌われることを受け入れる勇気も必要です。
嫌われてもいい。相手の評価が下がっても、自分の心が守れるならそれでいい。そう思えるようになることで、あなたは少しずつ自由になっていきます。
まとめ:無理に合わせなくても、あなたには価値がある
嫌いな人にまで合わせてしまうのは、あなたが人とのつながりを大切にしてきた証です。
でも、心の中ではもう限界を感じていませんか?
「いい人をやめる」ことは、わがままでも、冷たいことでもありません。
むしろ、それは「自分をちゃんと扱う」ことにつながります。
アダルトチルドレンという背景をもつあなたが、今より少し楽に生きられるように。
まずは、「嫌いな人に無理に合わせなくていいんだ」と、自分に許可を出すところから始めてみてくださいね。