「また謝ってた…」に気づいて、ちょっと疲れたあなたへ
新しい環境、日々のコミュニケーションの中で、ふと気づく——
「さっきもまた“ごめんね”って言ってたな」
相手が気にしていなさそうなことでも、つい謝ってしまう。自分が悪いわけでもないのに、自然に口から出てしまう「ごめんね」。
本当はそこまで気にしなくてもいい場面なのに、なぜか謝らずにはいられない。
このような悩みを抱えている人は、実は少なくありません。

でも自分が全部悪くないのに謝るので、あとあと悔しい気持ちでいっぱいになります
そしてその背景には、アダルトチルドレンの特性が関係していることもあります。
なぜ「自分が悪い」と感じてしまうのか?
相手の気持ちを先に考えてしまうクセ
相手の表情が少し曇った気がしたり、会話の空気が変わったと感じたとき、「あれ?もしかして私が何かしたのかな」と不安になる。そんなとき、とっさに「ごめんね」と言ってしまうことはありませんか?
これは、他人の感情に敏感すぎるがゆえの反応です。アダルトチルドレンの方によく見られる傾向でもあります。
幼い頃から家庭の中で「空気を読む」ことが生き延びるためのスキルだった人は、大人になっても無意識にそのクセが出ることがあります。
「謝る=関係を守る手段」になっている
実は、「謝ること」が自己防衛になっている場合もあります。
たとえば、過去にこんな経験はありませんでしたか?
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誰かの機嫌が悪くなると、自分のせいにされた
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感情を伝えると「そんなのわがままだ」と否定された
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すぐ謝ると場が収まり、怒られずに済んだ
このような体験が重なると、「とりあえず謝っておけば安全」という思考パターンが身についてしまうのです。
謝りすぎる人の心の中にあるもの
「私さえ我慢すれば」が習慣になっている
アダルトチルドレンの方は、「自分の気持ちを後回しにすること」が当たり前になっているケースが多くあります。
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「自分がガマンすれば丸く収まる」
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「私の気持ちなんて言っても意味ない」
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「迷惑をかけたくないから、とにかく謝ろう」
このような思いが、自分を責めたり、否定したりする癖へとつながっていくのです。
「謝ることで心のモヤモヤを回避している」
謝ることで、とりあえず“安心”を得ようとすることもあります。
でもその安心は一時的で、あとになってこう思うことも。
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「なんで私ばっかり謝ってるんだろう」
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「よく考えたら、相手のほうがひどいこと言ってたのに…」
そう、自分の気持ちを無視して謝り続けていると、知らず知らずのうちに心がすり減っていきます。
「ごめんね」の代わりに、自分の気持ちを大切にする言葉を
すぐに「ごめんね」と言ってしまう人こそ、実はすごく優しい。
でもそのやさしさを、ずっと他人にばかり向けて、自分には向けてこなかったのではないでしょうか。
これからは、少しずつ「ごめんね」の代わりにこんな言葉を使ってみませんか?
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「ありがとう」:助けてもらったときに
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「今ちょっと不安だった」:自分の感情を素直に伝える
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「どうしたの?」:相手の機嫌が気になるときに、問いかける
こうした言葉は、相手との関係を壊すことなく、自分の気持ちも大事にできるツールです。
最初は少し勇気がいるかもしれません。でも、大丈夫。少しずつ慣れていけばいいのです。
謝らなくても、あなたは大丈夫
アダルトチルドレンの方が抱えやすい、「常に自分が悪いと思ってしまうクセ」。
それは、過去の経験からくる「無意識の自己防衛」だったのです。
そのことに気づくだけでも、心は少し楽になります。
「謝りすぎる私」ではなく、「関係を大切にしたいと思っている私」だと、視点を変えてみてください。
最後に:謝らない勇気を少しずつ
「謝ってばかりの私って、ダメなのかな」
そんなふうに悩むあなたは、決して弱い人なんかじゃありません。
たくさん気を遣ってきたからこそ、たくさん頑張ってきたからこそ、「ごめんね」が口ぐせになったんです。
でも、これからは少しずつでも「私は悪くない」「私はこう思う」と自分の声を大事にしていくことが、あなたをより楽に、自由にしてくれます。
どうか、自分に対してもやさしさを向けてください。
そしてもし、「まだひとりでは難しい」と思うときは、安心して言葉を届けられる場所を頼ってみてくださいね。
あなたは、謝らなくても大切にされていい人です。