毎日理由もないのに、不安な気持ちになってしまう。できることなら不安な気持ちを解消して穏やかにくらしたい。
不安な気持ちで悩んでいませんか?
この記事では、毎日不安でいっぱいな人のために、僕が伝えたいことを書きました。

はっと目が覚めたときは得たいの知れない不安で胸が押しつぶされそうでした
この記事を読めば、毎日不安でいっぱいな状態が少しは楽になります。特に、得体の知れない不安に襲われることが多いアダルトチルドレンの方々に向けて書いていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。きっと、あなたの心のモヤモヤが少し晴れるはずです。
アダルトチルドレンを襲う「得体の知れない不安」:まず事実に目を向けよう
毎日不安で頭がいっぱいという方は、まず事実に目を向けてみることで不安が和らぐことがあります。もちろん、人間ですから不安に思ったりすることはあるのですが、年がら年中不安に思っている状態は、残念ながら普通の心理状態とは言えません。

落ち着いて考えてほしいのですが、今不安に思っていることは、本当に事実に基づいていますか?
毎日毎日不安で仕方ないことって、実際に発生する確率って、正直なところ何%くらいでしょうか?
たとえば、友人からのメールが返ってこなくて、「嫌われたのではないか」と不安に思うことがありますよね。自分が何か悪いことをしたのではないかという不安が毎日頭をよぎり、心配で夜も眠れない、なんて経験がある人もいるかもしれません。実際に友人がどう思っているのかはわからないけれども、いろんな妄想が膨らみ、得体の知れない不安に襲われてしまうのです。
では、落ち着いて事実に基づいて考えてみましょう。友人に嫌われているのは、果たして事実なのでしょうか?メールの返信が遅いという段階では、友人から嫌われているとはまだ言い切れません。友人が忙しくてメールを返信できないだけかもしれませんし、たまたま気づいていないだけかもしれません。
事実に基づいて考えてみると、この段階ではいくら不安に感じても、それはまだ妄想の域を出ることができません。もし本当に気になるなら、友人に直接電話して、「メール見てくれた?」と聞いてみるなど、事実を確認してみてもいいでしょう。
このように、毎日不安でいっぱいなら、まず不安に思っていることが事実に基づいているかに目を向けることで、不安を和らげることができます。アダルトチルドレンの方々は、過去の経験から「最悪の事態」を想定しがちですが、その思考パターンに気づくことが第一歩です。
「得体の知れない不安」は思考の癖が原因:アダルトチルドレンの思考パターン
毎日不安で不安で仕方がないと思っている人は、実は思考の癖が原因と言えます。なぜなら、いつも毎日不安なことで頭がいっぱいになるのは、「不安なことを考える癖」が自分の中に身についてしまっているからです。
先ほどのメールの返信がなくて不安な人の例で考えてみましょう。仮にその後メールの返信があり、嫌われていなかったとしても、また別の人のメールの返信が遅いと、「嫌われているのではないか」と不安になってしまうかもしれません。
ですから、不安になりやすいかどうかは、まるで「不安になる要素」を次から次へと探し出してしまう思考の癖のようなものなんです。例えるなら、宝探しゲームで不安の宝ばかり探しているような感覚ですね。
不安で頭がいっぱいになるということは、不安の対象をサーチするセンサーが働き、不安の対象を見つけると不安という感情が発生するというシステムになっています。このセンサーの向きを意図的に「感謝の対象」に向けるだけでも、不安が発生するのを和らげる効果があります。
不安は人間にとって必要な感情ではありますが、あまりにも不安が長続きすると、今この瞬間を楽しむことができなくなってしまいます。特にアダルトチルドレンの方々は、過去の満たされなかった経験から「何か悪いことが起こるのではないか」という予期不安を抱きやすく、そのセンサーが過敏になっていることがあります。
現状に感謝する習慣を身につけることで、不安に目を向ける思考の癖から抜け出すことができるようになります。毎日の小さな「ありがとう」を見つけることから始めてみてください。
アダルトチルドレンの「得体の知れない不安」を消し去る方法
「得体の知れない不安」を消し去る最もシンプルな方法は、根拠のない解決策で安心することです。
え、意味わかんないって? でも聞いてください。不安の多くは、自分で創り出した妄想でしかありません。何かに対して不安になっている状態は、まだ現実になっていない未来を想像しているからです。つまり、実際に起こるかどうかわからないことに対して、あれこれ妄想して不安な気持ちになっているのです。
たとえば、次のような不安を抱えていませんか?
- 老後の不安
- 自分が嫌われてしまったのではないかという不安
- リストラされてしまうのではないかという不安
- 志望校に落ちてしまうのではないかという不安
- 出世できないのではないかという不安
こうした妄想は、ほとんどの場合、根拠がありません。アダルトチルドレンの場合、幼少期に予測不能な状況に置かれた経験から、将来に対するコントロール感を失いやすく、過度に先を読み、最悪のシナリオを想像しがちです。
根拠のない妄想による不安には、根拠のない解決策を当てはめることで不安を解消するようにします。その根拠のない解決策とは、**「何とかなる」**と思うことです。
もちろん、「何とかなる」に根拠などありません。でも、もともと根拠のない妄想で不安になっているのですから、解決策に根拠など必要ありません。いつも妄想で不安になったときには**「何とかなる」**と考えれば、不安は和らいでいきます。
もし妄想による不安ではなく、具体的な問題が起こっているのであれば、それは具体的な解決策を考えればいいのです。例えば、「今月中にこの仕事の企画書を提出しなければならない」という具体的な問題に対しては、「何とかなる」ではなく、具体的なタスクリストを作成し、行動を起こすことが解決策になります。
しかし、根拠のない妄想による不安に対しては、**根拠なく「何とかなる」**と考えればいいのです。この割り切りが、得体の知れない不安に襲われるあなたを救うカギになります。
不安を解消したその後に得られるもの:脳のパフォーマンス向上
毎日不安でいっぱいな状態から抜け出すことができたら、あなたの脳はより創造的なことに使えるようになります。
自分の脳が許容できるキャパシティには限界があります。パソコンに余計なデータやアプリを保存し過ぎると処理速度が遅くなるのと同じように、脳が不安でいっぱいになると、処理する速度は落ちてしまいます。
例えば、将来起こるかどうかわからないようなことを不安に思って思い悩んでいると、それだけで脳のキャパシティは消費されてしまいます。人によっては、起こるかどうか定かでないようなことに延々と思い悩んで、脳のキャパシティの大半を消費してしまい、他の生産的なことに脳のキャパシティを使う余裕がほとんど残されていない、ということもあります。アダルトチルドレンの方々は、特にこの「常に何かを心配している」状態に陥りやすく、脳のリソースが浪費されているケースが多く見られます。
不安を放置したままにしておくと、いつまでたっても不安の要素が消えることなく脳のキャパシティを占領し続けます。こうした不安が脳内を占領している間は、他のことに意識を集中させる余力が残っていない状態です。
こうした不安の要素は、パソコンに侵入したウイルスのようなものです。撃退しなければ、原因がわからないまま処理速度が遅い状態が続く結果となってしまいます。パソコンが本来持っている性能を発揮できずに、通常よりもはるかに遅い処理速度になっている状態と似ています。
ウイルスを撃退することでパソコンが本来持っている性能を発揮するのと同じように、不安を除去することによって、自分が本来持っている脳の性能を発揮することができるようになります。思考がクリアになり、新しいアイデアが浮かびやすくなったり、集中力が増したりと、良いこと尽くめです。
もっと詳しく不安を取り除く方法が知りたければ、草薙龍瞬さんの「これも修行のうち。実践!あらゆる悩みに反応しない生活」という本がおすすめです。この本は、心のモヤモヤをスッキリさせるヒントが満載ですよ。
最後に
「得体の知れない不安に襲われる」という感覚は、アダルトチルドレンの多くが共通して抱える、とても辛いものです。しかし、それは決してあなたの心が弱いからではありません。多くの場合、過去の経験からくる思考の癖や、事実に基づかない妄想が原因で生じています。
不安から抜け出すためには、まず事実に目を向けること。そして、不安を探してしまう思考の癖に気づき、感謝の気持ちに目を向ける練習をすること。さらに、根拠のない妄想による不安には、「何とかなる」という根拠のない解決策を当てはめてみることも有効です。
あなたの脳のキャパシティは、不安に消費されるためにあるわけではありません。不安というウイルスを撃退し、脳が本来持っている素晴らしい性能を最大限に発揮できるよう、今日からできることを始めてみませんか?
一歩ずつ、不安から解放され、穏やかで充実した日々を送れるようになることを心から願っています。