自分を責める癖が、毎日をもっと辛くしている
「こんな自分じゃダメだ」「また失敗した」「私が悪かったのかも…」
こんなふうに、何かあるたびに自分を責めてしまうことはありませんか?

アダルトチルドレンの人は、日常の些細なことでも自分の責任だと感じてしまいがちです。たとえ他人の機嫌が悪くても、自分に原因があるような気がしてしまう。これが積み重なると、自己否定感が強まり、毎日がとても辛く感じられてしまいます。
アダルトチルドレンが自分を責めやすい理由
幼少期の体験が思考のクセを作る
アダルトチルドレンの多くは、子ども時代に親や大人の顔色をうかがいながら過ごしてきました。
「お前のせいで」「どうしてそんなこともできないの?」といった言葉を浴びせられた経験が、心に深く傷を残します。そして大人になってからも、「自分が悪い」「私さえしっかりしていれば…」という思考パターンが染みついてしまうのです。
自分を責めることが安全だった過去
家庭の中で、怒りや不満の矛先が自分に向くことを恐れていたアダルトチルドレンは、「とにかく自分が悪いことにしておけば、余計なトラブルが起きない」と考えるようになります。これは一種の生存戦略でもありました。
しかし、大人になった今もその思考が続いていると、何が起きてもまず自分を責めるようになってしまいます。それが、今のあなたの“生きづらさ”の原因かもしれません。
自分を責めることでどんな影響があるのか?
自己肯定感がどんどん下がる
アダルトチルドレンが自分を責め続けると、「私はダメな人間だ」「どうせ私なんて」といった思考が当たり前になります。すると、何をやっても心から満足できず、達成感や喜びを感じにくくなります。
また、人からの評価や言葉を素直に受け取れなくなり、褒められても「本当はそんなことないのに」と感じてしまいます。これでは自己肯定感が育つ余地がありません。
人間関係にも影響を及ぼす
常に自分を責めていると、「迷惑をかけてはいけない」「嫌われたくない」と過剰に気を遣ってしまいます。すると、本音が言えず、心の距離が縮まりにくくなってしまうのです。
結果として、他人との関係性にも疲れやすくなり、「私はどこにいても受け入れられない」という思い込みが強くなってしまいます。
つらいときに、自分を責めるクセをやわらげるには?
自分の感情に名前をつける
「今、自分はどんな気持ちなんだろう?」と立ち止まってみてください。
例えば、「悲しい」「悔しい」「寂しい」と言葉にするだけでも、感情の渦に飲み込まれにくくなります。アダルトチルドレンは感情を抑えて生きてきた人が多いため、こうした小さなワークがとても効果的です。
第三者視点で自分を見てみる
友人が同じことで悩んでいたら、あなたはどう声をかけますか?
「そんなことないよ」「よくがんばってるよ」
きっと、責めたりはしないはずです。ならば、自分にもそのまま同じ言葉をかけてあげましょう。
ちょっとくすぐったい気もしますが、慣れてくると心がほっとしますよ。
完璧じゃなくてOKを自分に許す
アダルトチルドレンは「ちゃんとしなきゃ」「完璧でなきゃ」という強い思い込みを持っていることが多いです。
でも、人間って案外不完全なままでうまくやっていけるものです。むしろ、ちょっと抜けてるくらいのほうが愛されたりします。
失敗してもOK、弱音を吐いてもOK。自分にそう言ってあげることができれば、少しずつ自分を責める癖から離れられるようになります。
「辛い」は心が出してくれているSOS
「なんだか毎日が辛い」「理由もなく涙が出てくる」
そんなとき、心はちゃんとあなたにサインを送ってくれています。アダルトチルドレンの人にとって、「辛い」はとても大事なキーワードです。
辛さの裏には、我慢や無理、そして抑え込んだ感情があります。そのことに気づいてあげるだけでも、心は少し楽になります。
辛さを感じている自分を、どうか否定しないであげてください。
最後に
アダルトチルドレンが辛さを感じるのは、いつも自分を責めているから。
これは、決してあなたが弱いからではありません。むしろ、周囲に気を配り、責任感を持って生き抜いてきた証です。
でも、もうこれ以上、自分を責め続けなくてもいいんです。
「責める」から「ゆるす」へ。
今日から少しずつ、心の向きを変えていきましょう。あなたは、あなたが思っているよりずっと優しく、がんばってきた人ですから。