アダルトチルドレン(AC)

「もう疲れた…」人間関係の悩みから生まれる憂鬱な気分を吹き飛ばす心の処方箋

<スポンサードリンク>

その「憂鬱」、なぜあなたを捕らえて離さないのか?

あなたは今、こんな風に感じていませんか?

  • 朝起きるのがつらくて、一日が憂鬱な気分で始まる
  • 人と会う約束があると、気分が沈んでしまう
  • 「どうせうまくいかない」と、ネガティブな考えが頭から離れない
  • 常に漠然とした不安や重苦しさを抱えている

この記事で解説する「憂鬱な気分から抜け出せないときの解消法」を実践すると、だんだんと憂鬱な気分から抜け出すことができるようになります。

特に、この「人間関係の憂鬱」は、アダルトチルドレンと呼ばれる人々に多く見られる特徴です。彼らは、幼少期の家庭環境が原因で、健全な人間関係の築き方を学ぶ機会が少なかったり、他者への過度な期待や恐れを抱えやすかったりします。そのため、人間関係でつまずくたびに、深く傷つき、憂鬱な気分に沈んでしまう傾向があるのです。

この記事で紹介している「憂鬱な気分から抜け出せないときの対処法」は、実際に自分で試してみて効果のあった方法ばかりです。この記事を読めば憂鬱な気分から抜け出す方法がわかるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

憂鬱な気分が続く根本的な原因:心の「自動操縦」を理解する

なぜ、私たちは憂鬱な気分から抜け出せないと感じてしまうのでしょうか?その原因は、私たちの「考え方」や「行動」の癖に隠されています。特にアダルトチルドレンは、過去の経験から特定の思考パターンに陥りやすい傾向があります。

1. 憂鬱な状態を「演じている」から

憂鬱な気分から抜け出せない原因の一つは、自分が憂鬱だと「演じ続けている」からです。なぜなら、私たちが特定の感情を表現するように振る舞っていると、それに伴って実際の感情もそのようになっていくからです。これは、心理学の分野で「顔面フィードバック仮説」や「身体化された認知」として知られる現象と関連しています。

自分が落ち込んだ振りをしていると、だんだん本当に落ち込んで憂鬱になってきてしまいます。

試しに、今から自分が憂鬱になってしまったと演じ続けてみてください。

見事にこれまで以上に憂鬱な気分になってしまうはずです。憂鬱な気分から抜け出せない原因がわかれば、今度は自分が憂鬱だと演じ続けるのをやめてしまえばいいのです。

19世紀の心理学者ウィリアム・ジェームズは、私たちの感情と行動の関係について、このように述べています。

行動は感情に従うように思われているが、実際には行動と感情は同時に働くのである。意志の力でより直接的に支配されている行動を規制することによって、意志に支配されにくい感情をも規制することができる。

どういうことかというと、憂鬱な気分をどうにかしようとして、無理やり感情を明るくしようとしてもなかなか思い通りにいかない、ということ。それならば、行動と感情は同時に働くので、まず行動をコントロールすることによって、憂鬱な気分を支配すればいいのではないか、というのです。

また、ウィリアム・ジェームズは次のようにも述べています。

快活さを失ったとき、他人に頼らず自発的に快活さを取り戻す秘訣は、いかにも楽しそうなようすで動き回ったり、しゃべったりしながら、すでに快活さを取り戻したようにふるまうことである。

つまり、憂鬱な気分から抜け出せないときこそ、笑顔を顔に浮かべ、いかにも楽しそうなふりをするということです。そうした表情一つであったり、比較的簡単にコントロールしやすい行動からアプローチをしてみましょう。そうすると、憂鬱な気持ちがだんだんと晴れていくということを、偉大な心理学者ウィリアム・ジェームズは教えてくれています。

憂鬱な気分から抜け出せないなら、まずは楽しそうにふるまってみると、沈んでいた気持ちが晴れてきます。これ、ホントだよ!

2. 憂鬱になる「色眼鏡」をかけて世界を見ているから

憂鬱な気分が続くのだとしたら、それはあなたが憂鬱になる「色眼鏡」をかけて物事を見ているのが原因です。

人は誰しもあるがままの世界を見ているのではなく、自分なりの「フィルター」や「認知バイアス」を通して世界を見ています。

たとえば、誰かに怒られたときに、

  • 「自分はまた一つ勉強することができた」と感謝の色眼鏡で見る人
  • 「自分はなんてダメなやつなんだ」と憂鬱な色眼鏡で見る人

同じ状況であったとしても、かけている色眼鏡によって、見え方が全然違うということです。

ですから、憂鬱な気分が続くのは、物事をあるがままに見るのではなく、状況をすべて憂鬱に見えてしまう色眼鏡をかけていることが原因です。もちろん個々に憂鬱になるような問題は、多くの人が抱えていると思います。ですが、もしかすると同じような問題に直面しても、ある人は思い切り頭を抱えて悩みますが、ある人は「何とかなるさ」と淡々と解決の糸口を探すなど、捉え方に違いがあるんです。

本当に現実の世界が憂鬱なものかどうかは別として、起こった出来事すべてを憂鬱に見える色眼鏡で見てしまうと、いつまでも憂鬱な気分が続きます。見るものすべてが憂鬱に見える色眼鏡をかけながら「楽しめ!」と言われても無理がありますよね。

憂鬱になる色眼鏡をかけている人は、自ら創り上げた憂鬱な気分の中にいますから、仮に目の前の問題が解決できたとしても、すぐに次の憂鬱になる状況が続いてしまうんです。次から次へと憂鬱な気分が続く色眼鏡をかけているわけですから当然です。なぜなら、自分の頭で憂鬱な気分を創り出す色眼鏡をかけているから、どこへ行っても逃げようがないのです。

ですからもし憂鬱な気分が続くと感じているなら、**「誤った色眼鏡で物事を見ているのが原因ではないか?」**と考えてみてはどうでしょう。もし自分が憂鬱な気分が続く色眼鏡をかけてしまっているのなら、その色眼鏡を外してみると、憂鬱な気分から抜け出すことができるようになります。

憂鬱な気分から抜け出すための具体的な行動と心の習慣

では、憂鬱な気分から抜け出すために、具体的にどのような行動や心の習慣を取り入れれば良いのでしょうか?特に人間関係で憂鬱になりやすいアダルトチルドレンにとって、以下の方法は心の負担を軽減し、前向きな気持ちを育む助けとなるでしょう。

1. 他人を喜ばせることを考える

毎日憂鬱で楽しくない状態を解消する驚くべき方法は、「他人がどうすれば喜ぶのか」を考えることです。

人間は器用な生き物ではないので、同時に二つのことを深く考えることができません。つまり、今目の前の仕事をどうしようかと考えながら、夕食の献立を考えることはできないのと同じです。これと同じように、憂鬱なことを考えながら、他人を喜ばせることを同時に考えることはできないのです。

<スポンサードリンク>
  • 憂鬱なことを日常的に考える人は、憂鬱なことで頭がいっぱいになっています。
  • 他人を喜ばせることが好きな人は、他人を喜ばせることで頭がいっぱいになっています。

上記のことを同時に考えることはできません。

心理学者のアルフレッド・アドラーは、憂鬱な気分から抜け出せない状態について、次のように述べています。

憂鬱症とは、他人に対する長期に及ぶ憤怒、批判のごときものである。

アドラー博士によると、憂鬱症になるということは、長いこと他人に対しての怒りの感情や批判的なことばかりを考えていることが原因だと明確に述べています。また、アドラー博士は「自らの健康のために、他人を喜ばせるにはどうすればいいのかを考えなさい」とも説いています。

これこそまさに、憂鬱なことを考えながら他人を喜ばせることを同時に考えることができないという事実を利用した、憂鬱症を治す処方箋といえます。自分のためにも、憂鬱なことを考えるのをやめにしたほうがいいのです。憂鬱な気分から抜け出せない状態は、他人を喜ばせることを考えることで解消することができるようになります。

アドラー心理学を勉強してみたい人は、次の『嫌われる勇気』と『幸せになる勇気』がおすすめです。ぜひ読んでみてね。

2. 小さな一歩から「他者貢献」を始める

毎日憂鬱な気分から抜け出すには、他人が喜ぶことを小さなことでもいいから実行してみることです。何よりも自分のために、他人を喜ばせるにはどうすればいいのかを考えてみます。

たとえば、まずお年寄りに座席を譲ってあげるのが最初の第一歩になります。「そんなことくらいで毎日憂鬱な気分から抜け出せるなら苦労しないよ!」と思ってしまうのも無理はありません。けれども、ちょっと考え方を変えてみるだけで悩みが消えてしまうことはよくあるものです。なにも、お年寄りに座席を譲ったら憂鬱症が全快するという極論を言っている訳ではありません。そんなことくらいで全快するくらいの軽い病なら、この世に憂鬱症で悩む人など一人もいないことでしょう。

ここで言いたいのは、お年寄りに座席を譲ることが、憂鬱な気分を抜け出す「最初の第一歩」になるということです。悩みを抱えているときは自分のことで精一杯で、他人になど気を遣える余裕などないとは思います。けれども、ほんの少し考え方と行動を変えてみることで憂鬱な気分から抜け出せるならば、やってみる価値はあるんです。

有名な精神分析医のアルフレッド・アドラーは、その昔、憂鬱症の患者に対して必ずこう言ったそうです。

「この処方どおりにしたら、二週間できっと全快しますよ。それは、どうしたら他人を喜ばすことができるか、毎日考えてみることです。」

こうしてアルフレッド・アドラーは、数々の憂鬱症の患者たちを見事全快へと導いてきたのです。上記で説明したアルフレッド・アドラーの手法は、世界的名著『道は開ける』から引用しています。

つまり、憂鬱な気分から抜け出せない状態を、少しでも他人を喜ばすことに思考回路を変えることによって、憂鬱なことを考える思考パターンを改善しようとしていたのです。憂鬱な気分を生み出す思考の負のスパイラルを抜け出すきっかけとして、他人を喜ばすことを毎日考えてみよ、というのがアルフレッド・アドラーの処方箋なのです。

「毎日憂鬱な気分から抜け出せないのに、他人を喜ばせる余裕などない」と思ってしまうかもしれません。ですが、まずは余裕がないなりにも、お年寄りに席を譲ってみることが最初の第一歩として試してみてもいいのではないかと思います。毎日他人を喜ばせることなど難しいかもしれませんが、お年寄りに限らず、コンビニの店員さんでも、掃除のおばちゃんでも、出会う人なら誰でもいいのです。

コンビニの店員さんにお釣りをもらったら、笑顔で「ありがとう」と言えば、たいてい喜ばれます。

本気で毎日憂鬱で楽しくない状態から脱出したいと思うなら、小さなことでも他人が喜ぶことを行動に移すことです。

3. 「完璧な人間関係」幻想を手放す

アダルトチルドレンは、人間関係において「こうあるべきだ」という理想像を抱きがちです。しかし、完璧な人間関係など存在しません。意見の相違や小さな衝突があって当たり前です。

人間関係がうまくいかないと感じたときに、「全部自分のせいだ」「私はダメな人間だ」と決めつけるのではなく、**「そういうこともあるよね」「完璧じゃなくても大丈夫」**と自分に言い聞かせましょう。この考え方の転換が、人間関係の悩みから生まれる憂鬱な気分を軽減します。

4. 自分の感情を「許可」する

憂鬱な気分を無理に消し去ろうとせず、「今、自分は憂鬱なんだな」と自分の感情をそのまま許可してあげることも大切です。感情は、認めてあげることで自然と落ち着いていく性質があります。

「憂鬱な気分になってはいけない」と自分を責めることが、かえって憂鬱な気分を長引かせてしまいます。まずは、「憂鬱でもいいんだよ」と自分に優しく語りかけてあげてください。

5. 心地よい環境を意識的に作る

憂鬱な気分が続くときは、環境も影響していることがあります。できる範囲で、自分にとって心地よい環境を意識的に作り出しましょう。

  • 部屋を片付ける
  • 好きな音楽をかける
  • 観葉植物を置く
  • 好きな香りのアロマを焚く

など、五感に訴えかけることで、気分を上向かせることができます。

最後に

憂鬱な気分から抜け出せないときこそ、行動を変えて明るくふるまってみること、そして「思考の色眼鏡」を外すことが重要です。感情は意志の力でコントロールしにくいものですが、行動は意志の力で比較的簡単にコントロールできます。いかにも幸福に満ち溢れているようにふるまっていると、だんだん憂鬱な気分から抜け出すことができるでしょう。

同じような問題に直面しても、それを「地獄」と思わない人も存在します。目の前の問題を解決しても、もしあなたが憂鬱な気分を生み出す「脳内の色眼鏡」を消さなければ、また同じような「地獄」に直面することになります。

人間は異なる二つのことを同時に考えることはできません。他人のことを批判するか、喜ばせるかを同時に考えることはできません。アドラー心理学が示唆するように、憂鬱な気分は長期間にわたる他人への批判や怒りの感情が原因と言えるかもしれません。だからこそ、他人への批判は、結果的に自分の身を傷つけることになってしまうのです。

どうすれば他人を喜ばせることができるのかを考えることを習慣にすることによって、憂鬱な気分とは無縁の状態へと変わっていくことができるはずです。

人間関係の悩みに起因する憂鬱な気分は、アダルトチルドレンにとって特に深く、複雑に絡み合っているかもしれません。しかし、一歩ずつ行動と意識を変えていくことで、必ず出口は見つかります。あなたが毎日すっきりした気持ちで過ごせるようになることを心から願っています。

<スポンサードリンク>

にほんブログ村

-アダルトチルドレン(AC)