アダルトチルドレン(AC)

「全部自分のせい」にしたほうが楽?アダルトチルドレンの思考の罠と解放の道

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真面目で優しい人ほど、何か問題が起きたときに「全部自分のせい」だと落ち込んでしまう傾向があります。客観的に見れば、一つの問題の原因が誰か一人にだけあるなんて、まずあり得ません。それなのに、なぜか自分が悪いと思い込んで、深く落ち込んでしまう。そんな経験、ありませんか?

私は自分が悪くないときでもすぐに誤って全部自分のせいにしていました。

そのほうが波風立たなくてすむし、自分が我慢すればいいと考えてました。

波風は立たないけれども、大切な自分の自尊心はズタボロになっていました。。。

この記事では、「全部自分のせい」だと感じてしまう心理の背景と、そう考えてしまう原因について深く掘り下げていきます。これを読めば、不必要な罪悪感から解放され、心がぐっとになるはず。ぜひ最後まで読んでみてください。

アダルトチルドレンが「全部自分のせい」にする心理的背景

アダルトチルドレン(AC)と呼ばれる人々は、子供時代の経験から、「問題が起きたら全部自分のせいにしてしまった方がだ」という思考パターンを無意識のうちに身につけてしまうことがあります。これは単なる性格の問題ではなく、幼少期の家庭環境が深く影響しているのです。

未熟な「自己関連づけ」の形成

アダルトチルドレンは、子供の頃に親の感情や状況に過度に責任を感じて育った経験を持つことが多いです。例えば、親が不機嫌だと「自分が何か悪いことをしたからだ」と思い込んだり、家庭内の問題の責任を「良い子」である自分が負うことで、一時的にでも親の機嫌が良くなる、あるいは状況が収まるという経験を繰り返したりすることがあります。

このような環境では、子どもは自分の行動と周囲の状況を不自然に結びつける「自己関連づけ」のパターンを学習します。これは、本来自分とは関係のない出来事や他者の感情まで、全部自分のせいだと無意識に思い込んでしまう認知の歪みの一つです。大人になってもこの癖が抜けないと、何か問題が起きるたびに自動的に「自分が悪い」と結論づけ、必要以上に自分を責めて疲弊してしまうのです。

他者との「境界線」の曖昧さ

アダルトチルドレン全部自分のせいだと落ち込んでしまう大きな原因の一つは、他人と自分との間に健全な「境界線」を引くのが苦手だからです。境界線が曖昧だと、他者の感情や期待、さらには責任まで、まるで自分のもののように感じて取り込んでしまいます。

なぜなら、境界線が弱いと、他者からの批判や怒り、失望などの「傷つくこと」を避けるために、「全部自分のせい」にしてその場を収めようとしてしまうからです。例えば夫婦喧嘩でも、相手との境界線が弱ければ、片方が一方的に「全部自分が悪い」と思い込み続けてしまいます。相手が怒っているのを自分の責任だと感じ、こちらの主張をぶつけて相手を傷つけることを、自分が傷つくのと同じくらい恐れてしまうのです。

このように、健全な境界線が引けていないと、他人の感情や問題までを自分の責任として背負い込んでしまい、結果的に「全部自分のせい」という思考に陥りやすくなります。これは、自分を守るための戦略だったはずが、かえって自分を追い詰め、疲弊させてしまう悪循環なのです。

表面的な「問題解決」としての自己犠牲

アダルトチルドレンが「全部自分のせい」だと落ち込むのは、そうした方が問題が簡単に解決すると感じてしまうからです。

なぜならば、全部自分が悪いことにしてしまえば、それ以上議論する必要もなく、表面上は問題が解決してしまうからです。例えば友人と喧嘩したときも、「全部自分が悪い」と言ってしまえば、それ以上相手が攻めてくることはなく、その場で事態は収まるように見えます。お互いに悪いところを認め合って解決策を見つけるのは面倒で、労力がかかりますよね。だから、全部自分のせいにして丸く収めようとしてしまうのです。

もちろん、全部自分が悪いことにして自分が我慢すれば、相手は満足する解決策とも言えるかもしれません。しかし、問題が起きれば全部自分一人だけが悪いなんてことはありえません。相手の過失まで自分一人が悪いと思って落ち込む必要などないのです。

この「全部自分のせいにすればになる」という思考は、より良い解決方法を考えることを放棄している状態です。一時的にに感じられても、根本的な問題は解決されず、あなたの心に不満や自己否定感が蓄積されていく原因となります。これは、アダルトチルドレン子供の頃から身につけた、ある意味で「合理的」なサバイバル戦略だったのかもしれませんが、大人になった今、それはあなたを苦しめる鎖となってしまっているのです。

「全部自分のせい」から解放され、心を楽にする方法

アダルトチルドレンが抱える「全部自分のせい」という思考パターンは、子供時代の根深い経験から来ています。しかし、大人になった今からでも、その思考を修正し、自分を責めることから解放される方法はあります。

不安や恐れを「あるがまま」受け止める

全部自分のせい」だと落ち込まないためには、まず、問題に相手にも過失があることを主張する勇気が必要です。しかし、これまで全部自分のせいにしてきた人にとっては、自分の意見を主張するのは不安を感じるはずです。なぜなら、相手から拒絶されたり、受け入れられないことに免疫がないからです。

「私だけが全部悪いのではなく、あなたにも責任はある」と主張するのは、慣れないうちは不安や恐れを感じます。そのときには、その不安や恐れを無理に押さえつけるのではなく、あるがまま感じてしまうのが大切です。不安や恐れは押さえつけると、よけいに大きな感情になります。あるがまま感じて受け止めてあげれば、その感情は自然と薄れていきます。

こうした不安や恐れをしっかりと感じて受け入れてあげると、少しずつ自分の意見を主張するのが不安でなくなります。自分の意見が主張できるようになると、自分も相手の意見も大切にできるようになり、不必要な自己犠牲から解放されていくはずです。アダルトチルドレンにとって、この**「感情をあるがまま受け入れる」**ことは、心の解放に繋がる大きな一歩となります。

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健全な「境界線」を意識する練習

アダルトチルドレン全部自分のせいだと考えてしまう癖を直すためには、他人と自分の間に健全な「境界線」を引く練習が不可欠です。境界線とは、自分と他者の「区切り」であり、自分の感情や責任と、他者の感情や責任を区別する線のようなものです。

  • 誰の責任か明確にする: 問題が起きたとき、「これは本当に自分の責任か?」「相手にも責任はないか?」と冷静に問いかけてみましょう。責任の所在を客観的に見極める練習です。
  • 「ノー」と言う練習: 自分の意見や感情に反することに対して、小さなことからでも「ノー」と断る練習をしてみましょう。最初は勇気がいりますが、これが境界線を明確にする上で非常に重要です。
  • 相手の感情と自分の感情を区別する: 相手が怒っていたり悲しんでいたりしても、それが「自分のせい」だと自動的に思わないように意識しましょう。「相手は今、怒っているんだな」と、相手の感情を相手のものとして認識する練習です。

この境界線を意識することで、あなたは全部自分のせいにする必要のないことにまで責任を感じ、疲弊するのを防ぐことができます。これはアダルトチルドレン大人になってから学ぶ、自己肯定感を育むための重要なスキルです。

「部分責任」という考え方を導入する

問題が発生した際、アダルトチルドレン全部自分のせいだと極端に考えてしまいがちですが、実際には、ほとんどの問題は複数の要因が絡み合って発生しています。つまり、誰か一人だけの責任であることは稀なのです。

部分責任」という考え方を導入してみましょう。これは、「問題の原因には、自分にも(あるいは相手にも、状況にも)一部分だけ責任がある」と捉える思考法です。

  • 例えば、仕事でプロジェクトが遅延した場合、「全部自分のせいだ」と考えるのではなく、「自分の準備不足も一因だが、チーム内の連携不足や予期せぬトラブルも影響した」というように、複数の要因に目を向けてみましょう。
  • 友人との誤解が生じた場合、「全部自分が悪いからだ」と考えるのではなく、「自分の伝え方が不十分だった点もあるが、相手の受け取り方も影響した」というように、お互いの関与を認める視点を持つことが大切です。

部分責任」という考え方を意識することで、「全部自分のせい」という極端な思考から抜け出し、より現実的で健全な問題解決に取り組めるようになります。これは、アダルトチルドレンが不必要な罪悪感から解放され、心をにするための具体的な認知行動療法のテクニックとも言えます。

「全部自分のせい」から卒業するための具体的な行動と習慣

全部自分のせい」にしてしまう癖から卒業し、大人としてよりに生きるためには、日々の行動や習慣を変えていくことも非常に重要です。

自分の意見を「主張する」練習

これまでの人生で「全部自分のせい」にしてきたアダルトチルドレンにとって、自分の意見を主張することは非常に抵抗があるかもしれません。しかし、健全な人間関係を築き、不必要な自己犠牲をやめるためには、自分の意見を伝える練習が不可欠です。

  • 小さなことから始める: いきなり大きな意見を主張するのではなく、「ランチは何にする?」といった日常の些細なことから、自分の希望を伝えてみましょう。「なんでもいいよ」を「〇〇が食べたいな」に変えるだけでも大きな一歩です。
  • 「I(アイ)メッセージ」を使う: 相手を責める言い方ではなく、「私は~と感じる」「私は~したい」という「I(アイ)メッセージ」で伝えるようにしましょう。これにより、相手も受け入れやすくなります。
  • 受け止められなくてもOKと心得る: 自分の意見が受け入れられないこともあります。それでも、「自分の意見を言えた」という事実を評価し、練習を続けることが大切です。相手の反応は、相手の責任です。

自分の意見を主張できるようになると、他者に意思決定を委ねることが減り、全部自分のせいだと抱え込む負担が軽減されます。これは「言いたいこと言えなくて、モヤモヤ溜め込むのはマジで体に悪い!」ってことなんですよ。

自己肯定感を高めるための「スモールステップ」

全部自分のせいにしてしまう背景には、自己肯定感の低さがあります。アダルトチルドレンは、子供の頃に十分な肯定的なフィードバックを受けられなかったため、自分の価値を認めにくい傾向があります。

自己肯定感を高めるためには、以下の「スモールステップ」を実践してみましょう。

  • 「できたこと」に焦点を当てる: 毎日、その日に「できたこと」を3つ書き出してみましょう。どんなに小さなことでも構いません(例:「朝起きられた」「メールを返した」「笑顔で挨拶した」)。
  • 自分を褒める習慣: できたことに対して、「よくやった!」「頑張ったね!」と心の中で自分を褒めてあげましょう。
  • 完璧主義を手放す: 「100点じゃなくても80点で十分」という考え方を受け入れてみましょう。完璧でなくても、あなたの価値は変わりません。

これらの習慣を積み重ねることで、少しずつ自分を肯定的に捉えられるようになり、「全部自分のせい」という思考から距離を置くことができるようになります。

最後に

全部自分のせい」だと感じてしまうのは、アダルトチルドレンであるあなたが、子供の頃から培ってきたサバイバルスキルだったのかもしれません。しかし、大人になった今、その思考はあなたを苦しめ、不必要な疲弊を生み出しています。

全部自分のせいにしなくてもいいこと、になる道があることを、この記事で少しでも感じていただけたら嬉しいです。不安や恐れをあるがまま受け入れ、健全な境界線を意識し、自分の意見を主張する練習をすること。そして、自己肯定感を育むスモールステップを重ねることが、あなたを「全部自分のせい」という思考の罠から解放し、穏やかな日常へと導いてくれるでしょう。

あなたは、あなたが思っている以上に価値があり、素晴らしい存在です。不必要な罪悪感から解放され、自分らしくに生きる道を、ここから始めてみませんか。

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