この記事ではこうした疑問にお答えします。
この記事を書いている僕は長年対人恐怖症で苦しんでいて、対人恐怖症を克服するためにたくさんの方法を試してきました。
マインドフルネスも実際に試してみたので、その感想を書いていきます。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、過去や未来ではなく今に意識を集中させることで現実をあるがままに受け止める心の状態を体得するトレーニング法です。
対人恐怖症で気持ちが落ち込んだり、不安になってしまうと心が”今”の状態から離れてしまいます。
心が今の状態から離れてしまうと、
注意ポイント
- 過去に起こった出来事をくよくよしたり
- 未来に起こりそうな出来事を案じて不安になったり
を繰り返し考えてしまいます。
僕も対人恐怖症で苦しんでいたときは、
参考
- なんであんなことしてしまったんだろう(過去)
- このまま人と話せなかったら将来どうなってしまうんだろう(未来)
というようなことを繰り返し考えては、気持ちが落ち込んでしまっていました。
僕の頭の中では次のような考えが繰り返されて、自分を苦しめていました。
参考
- 過去に起こったことを繰り返し頭の中で考えては後悔して気持ちが落ち込んでしまう。
- 未来を心配することを頭の中で繰り返しては不安になって気持ちが落ち込んでしまう。
過去や未来に対しての公開や不安がグルグルと頭の中で繰り返されると、想像上の考えが現実のものと錯覚してしまいますます苦しくなってしまいます。
マインドフルネスはこうした過去や未来ではなく、今に意図的に意識を向ける練習をして心を整えるようにトレーニングしていきます。
マインドフルネスは仏教の瞑想法に由来していて欧米で1970年ごろからストレス対処法として普及が始まりました。
近年ではグーグルやアップル、マッキンゼーなどの大企業が社員研修にマインドフルネスを取り入れたことで一気に有名になりました。
実際に僕が対人恐怖症を克服するために試してみた方法は、以下の記事にまとめています。
-
対人恐怖症で毎日仕事が辛い状況を克服した方法を紹介
続きを見る
マインドフルネスはどうやって実践するの?
マインドフルネスを実践するにあたって2つの基本姿勢があります。
まずは基本姿勢を学んでから、マインドフルネスを実践していきます。
マインドフルネスの2つの基本姿勢
1.判断・評価をしない
今の自分の状況がどのようなものであれ、判断・評価を入れずにあるがままの現実を受け入れます。
僕たちは自分の状況を「良い悪い」、「好き嫌い」などの判断や評価をついつい入れてしまいます。
マインドフルネスでは、自分の判断・評価などの意味付けをせずに、今起こってることをあるがまま受け入れることを基本姿勢としています。
今起こってることに判断・評価を入れると、自らの考えにとらわれることになってしまいます。
余計な判断・評価をせず、今起こってることをあるがままに受け入れることでストレスなく状況を客観的に見ることができるようになります。
2.”今”に意識を向ける
過去でも未来でもなく”今”に意識を集中させます。
過去を思い出して後悔したり、未来のことを考えて不安になると心が”今”から離れてしまっています。
過去でも未来でもなく、”今ここ”に意識を集中させて気分が落ち込まないようにしていきます。
”今ここ”に意識を集中される練習を通じて、自分の感情に振り回されることなく現実を適切に対応できる力がついていきます。
日常で簡単にできるマインドフルネス
次に日常で簡単にできるマインドフルネスをご紹介します。
実際に僕が日常生活の中で取り入れていたマインドフルネスの方法でどれも簡単に実践できます。
ウォーキングマインドフルネス
マインドフルネスは歩きながらでも実践することができます。
やり方は簡単で、
歩くことに意識を集中させるだけです。
過去や未来に心が離れていきそうになるのを今ここに集中させて歩きます。
僕がやっていたのは主に通勤時間中にリラックスしながら
参考
- 右足裏の感覚
- 左足裏の感覚
- 目に映る景色
などに意識を集中させ歩いてました。
油断すると今ここから意識が離れて不安になったりするので、そのときはまた意識を今に戻して歩き始めます。
はじめは心が今ここから離れて不安になったりしますが、慣れてくると歩くことに意識が集中して不安を感じることが少なくなっていきます。
マインドフルネス瞑想
マインドフルネスの基本として、呼吸に意識を向ける呼吸瞑想も簡単に実践できます。
呼吸瞑想をすることで、過去や未来に意識が向かいそうになるのを今ここに向けるトレーニングになります。
やり方も簡単で、
step
1今自分の心に起きていることに気づいて受け入れる
不安や後悔など今の自分の心に起きていることに意識を向けます。
step
2呼吸に意識を向ける
瞑想しているときに、過去や未来の雑念がでてきたら呼吸へと意識を戻します。
step
3全身に意識を向ける
呼吸に向けていた意識を、肩や腕、足などに意識を向けていきます。
僕は夜寝る前に10分から20分くらい呼吸瞑想をやっていて、不安になりそうな気持ちを今ここに戻せるようにトレーニングしていました。
慣れてくると呼吸瞑想していなくても、心が過去や未来にいきにくくなり対人恐怖症で不安になることが少なくなります。
対人恐怖症でマインドフルネスを試した感想
対人恐怖症で悩んでいてマインドフルネスを試してみると、どれだけ自分の心が過去や未来にいっていたのかが実感できました。
僕の場合は過去のことを思い出しては後悔したり辛くなったり、未来のことを考えては不安になったりしていました。
気持ちが落ち込んだり苦しくなったりしていたのは、こうして過去や未来のことを繰り返し考えてはネガティブになっていたからです。
マインドフルネスはまとまった時間を取らなくても日常生活の中で簡単に実践できるので、心が今ここの状態から離れるたびに元に戻すことができるようになります。
僕も歩きながら瞑想したり、夜寝る前に呼吸を整えたりしながら過去や未来に離れていく心を今につなぎとめて不安な気持ちを和らいだことを実感しています。
対人恐怖症で苦しんでいてまだマインドフルネスを試したことがない方は、一度試してみることをオススメします。
まとめ
マインドフルネスは今ここに意識を集中させるので、不安な気持ちを和らげる効果が期待できる
よけいな評価・判断をすることなくあるがままを受け入れることでこころは動揺しなくなる
マインドフルネスを毎日続けると、過去や未来に意識を飛ばすことなく今ここの現実に集中することができるようになる。
マインドフルネスの本はたくさんあるので、ご自身にあったものを選べばいいと思います。
僕はDaigoさんの『自分を操り、不安をなくす究極のマインドフルネス』のやり方を実践しています。
参考文献:『自分を操り、不安をなくす究極のマインドフルネス』