ときどき得体の知れない不安に襲われてしまうことがあります。
何か不安になるような出来事があったわけではないのに、漠然と不安になってしまう。
こんな経験ってしたことないでしょうか?
どこか見えない敵と戦っているような感じがして手の打ちようがない。
不安を無理やり押し込めてしまっても、またふとしたときに不安がおそってくる。
いったいこの不安はなんなんだろうと思ってしまいます。
この不安はもしかすると、子供のころに心の奥深くに閉じ込めてしまった不安かもしれません。
子供のころに消化しきれなかった不安が大人になって顔をのぞかせているわけです。
子供のころに大きな不安を感じて、小さな子供では対処しきれなかったので心の奥深くに閉じ込めて蓋をしてしまった。
その不安はずっと自分の心の中に残っていて、大人になってからふと気を抜いたときに顔を出してしまう。
子供のころ、親がいないと生きていけなかったころに親から見捨てられそうになると、とてつもない不安に襲われます。
無力な子供は親がいないと生きていけないからです。
親から見捨てられてしまうと、それは自分の死を意味します。
不安な気持ちを封じ込めて、親に好かれる自分を必死で演じようとしてしまいます。
無邪気に生きたい子供心をおさえて、親に見捨てられないようにします。
そのときに封じ込めてしまった不安です。
その不安はいつまでも、大人になっても心の中に残り続けています。
自分が見捨てられて死にそうになった、生存本能を脅かされたとてつもない不安です。
大人になるともしかしたらそんな経験をしたことすら忘れているかもしれません。
小さな子供では消化しきれないほどの経験は防衛本能が働いて、忘れてしまうことで自分を守ったのかもしれません。
でも死ぬかもしれないという大きな不安を感じたことは心の中には残っています。
それは大人になってから「このままの自分ではだめなんだ」とか「自分は受け入れられていない」とか「みんな自分のことを嫌っている」とか根拠のない不安として襲ってきます。
そのように不安に思う根拠はとくにないのに、漠然とした不安が続くことになります。
そうした漠然とした不安は遠い昔子供のころに感じた「親から見捨てられるかもしれない」という不安とどこか似ているのかもしれません。
小さいころの自分は生き延びるために不安な気持ちを必死におさえてがんばったのかもしれない。
もしも小さい身体で一生懸命がんばった子供のころの自分がいるならほめてあげたいですね。
過去にどうしようもないくらい不安で悲しんでいる自分をいたわってあげたい。
そうして子供のころに心に閉じ込めた不安が癒されてくると、漠然として不安も癒されてくるのかもしれません。
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