「楽しい」がわからなくなったあなたへ
大人になると、いつの間にか「楽しむこと」から遠ざかってしまったと感じることはありませんか?
「今を楽しんでいいのかな」
「こんなことしてる場合じゃないよね」
そんなふうに、自分の「楽しい」を後回しにしてしまう人は少なくありません。

自分で楽しむことにブレーキをかけるのだから、楽しい気持ちがわからなくなって当然ですよね
これは決して偶然ではなく、アダルトチルドレンの傾向をもつ人にとってはとてもよくある心の動きです。
なぜ「楽しむこと」に罪悪感を覚えてしまうのか?
子ども時代に植えつけられた価値観
アダルトチルドレンの多くは、子ども時代に「楽しんでいる自分」を否定された経験があります。
たとえば――
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勉強より遊びを優先すると怒られた
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笑っていると「ふざけるな」と言われた
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家の中に余裕がなく、笑顔や楽しさが許されない空気があった
こうした経験の積み重ねによって、「楽しんじゃいけない」「まじめでいることが正しい」といった価値観が心に深く根づいていきます。
「正しさ」ばかりを追いかけてしまう
大人になるにつれて、その価値観はさらに強化されます。
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資格を取らなきゃ
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英会話を学ばなきゃ
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人としてしっかりしなきゃ
確かに、これらは社会的には「正しいこと」です。でも、それが本当に自分の心から望んでいることなのか? という問いには、誰も答えてくれません。
アダルトチルドレン傾向を持つ人は、「正しさ」を重視するあまり、自分の「楽しさ」や「欲望」を置き去りにするクセがついているのです。
「何をやっても楽しくない」のは自然なこと
「楽しみたい」という心の声を無視してきた結果
「何をやっても楽しくない」
「昔好きだったことをやってもワクワクしない」
これは、楽しみたいという気持ちを長年抑えつづけてきた自然な結果です。
心の中にあった無邪気な声は、「どうせ聞いてもらえない」と黙りこくってしまいました。
いわば、自分の中のインナーチャイルドが引きこもってしまった状態です。
がんばってるのに心が満たされない理由
「ちゃんとやってるのに、なんで私はこんなに満たされないんだろう?」
そんな気持ちを抱えているなら、それは楽しむ心に栄養が足りていないからかもしれません。
がんばることと、楽しむこと。
両方がそろって、はじめて心は元気でいられるのです。
「楽しむ自分」を取り戻すためにできること
小さな「楽しい」を許してみる
いきなり趣味を思いっきり楽しもうとしても、最初はうまくいかないかもしれません。
そんなときは、1日5分でもいいので「自分が心地よい」と感じることをやってみてください。
・お気に入りの音楽を聴く
・好きなカフェでゆっくりする
・好きなキャラのグッズを眺める
「こんなことに時間を使っていいの?」という罪悪感が出てきたら、「これは心の栄養」とつぶやいてみましょう。
「まじめな自分」と「楽しむ自分」は両立できる
「楽しむなんて甘えだ」と感じる背景には、まじめな自分を誇りに思いたい気持ちもあります。
でも、楽しむことは甘えではありません。
むしろ、心を保つために必要な行為です。
アダルトチルドレンの多くは、「楽しむこと=だらしない」「まじめでいなければ愛されない」と無意識に思っています。
だからこそ、楽しむ自分を許すにはちょっとした勇気がいります。でも、その一歩が心のリハビリになります。
最後に:楽しむ心は、あなたの中にちゃんと残っている
アダルトチルドレンの傾向をもつ人にとって、「楽しむこと」は一番遠ざかってしまった感情かもしれません。
でも、本当はあなたの中にちゃんと残っているんです。
ただ、ずっと長いあいだ押しこめてきただけ。
世間が決めた「正しい姿」を演じることも必要なときがあります。
でも、それだけでは心は枯れてしまいます。
どうか、**「楽しいと思えることをやってもいい」**と、自分にそっと伝えてあげてください。
それはわがままでも逃げでもなく、
あなた自身を大切にする一歩です。